本日、稼げる農業ビジネスを提唱されている、農業支援コンサルタント農テラスの山下様の発案で、農業従事者の皆さんを対象に、「農業に活かす生成AI無料講座」の第二回目を開催しました。今回私もくまもとDX研究所の一員として参加させていただきました。第一回目に関しては、生成AIの概要をお伝えしましたが、今回は、参加者のみなさんが普段使っている用途や、さらに一歩進んだ使い方への質問などがあり、沢山の方々のご意見を聞く機会ともなりました。
次回の無料開催に関しては上記農テラスのホームページを御覧ください。
実際のリモート会議では、現状の利用状況等をお聞きするのが基本でしたが、今後下記のような内容をお伝えできればと考えています。
1. なぜ今、農業にAIなのか?
日本の農業は今、大きな転換期を迎えています。生産者の高齢化や労働力不足、そして予測困難な気候変動。こうした課題に対し、私たちは「生成AI(人工知能)」という新しい知恵を導入し、持続可能な農業の形を模索しています。
AIは、決して「人間の代わり」になるものではありません。農家が長年培ってきた「経験」と「勘」を、より正確で効率的なものへとアップデートするための「デジタル助手」です。
2. 農業におけるAIの具体的な活用方法
私たちは、以下のような領域でAIを活用し、業務の改善に取り組んでいます。
① 事務・管理業務の効率化
-
音声入力による日報作成: 作業中にスマホへ話しかけるだけで、AIが読みやすい日報や記録へと整理します。
-
対外連絡の自動作成: 出荷先や顧客へのメール、お礼状などの文面を、状況に合わせて数秒で作成します。
② 販売・マーケティング力の強化
-
物語を伝えるコピーライティング: 「糖度が高い」という事実だけでなく、その背景にあるこだわりや思いを、消費者の心に響くキャッチコピーやSNS投稿文へと変換します。
-
新商品のアイデア出し: 余剰農産物を使った加工品の企画や、新しいターゲット層へのアプローチ方法をAIと共創します。
③ 市場予測とデータ分析
-
出荷タイミングの最適化: 過去の統計データや現在の市場動向をAIに読み込ませ、より高単価で取引される時期を予測し、経営の安定化を図ります。
④ 栽培技術のサポート
-
画像による病害虫診断: 葉の変色などを写真に撮り、AIで解析することで、早期の対策を検討する判断材料にします。
3. 安全に利用するための「3つの注意点」
AIは強力なツールですが、魔法の杖ではありません。私たちは以下の原則を守り、適切な運用を行っています。
-
情報の正確性を必ず確認する(ハルシネーション対策) AIは時として、もっともらしい「嘘(幻覚)」をつくことがあります。特に農薬の使用方法や法的な手続きについては、必ず公式の資料や専門家のアドバイスと照らし合わせ、最終判断は人間が行います。
-
個人情報と機密情報の保護 入力したデータがAIの学習に利用される可能性があることを理解し、顧客の個人情報や、公開前の独自技術などは入力しないよう、セキュリティ意識を徹底しています。
-
「問い」の質を磨く(プロンプトの工夫) AIから良い回答を得るためには、具体的で明確な指示が必要です。「何を、誰に向けて、どのような目的で」回答してほしいかを整理して伝えるスキルを磨いています。
4. 私たちの活動紹介:スマート農業の普及に向けて
私たちは、自分たちの農園でAIを活用するだけでなく、地域の生産者コミュニティなど連携し、以下のような活動を行っています。
-
活用勉強会の開催: 「スマホで始めるAI活用」をテーマに、実践的な講義などを無料で開催しています。
-
成功事例の共有: 実際にAIを導入してどれだけ時間が削減できたか、売上がどう変化したかといったリアルなデータを公開し、地域全体の底上げを目指しています。
-
次世代への継承: ベテラン農家の技術をAIを介して言語化し、新規就農者がスムーズに技術を習得できる環境づくりに取り組んでいます。
