DX推進とIT化との違い

DX推進とIT化との違い

DX推進とIT化は、両方とも組織のデジタルトランスフォーメーション(DX)に関連する概念ですが、異なる意味を持ちます。

IT化は、情報技術を使用して業務プロセスを自動化することを指します。これは、従来の紙ベースの業務プロセスを電子化することを意味することがあります。IT化は、業務プロセスをより迅速かつ正確に実行するために、情報技術を利用することに重点を置いています。IT化は、組織内で業務プロセスを改善し、効率を向上させることができます。

一方、DX推進は、より広範な視野を持ち、業務プロセスのデジタル化だけでなく、新しいデジタルテクノロジーやビジネスモデルの導入に重点を置きます。DX推進は、情報技術だけでなく、IoT、AI、ビッグデータ、クラウドコンピューティングなど、最新のデジタルテクノロジーの活用を意味します。これにより、組織はより顧客志向のサービスを提供し、競争力を維持することができます。

つまり、IT化は業務プロセスの自動化に重点を置き、DX推進はより広範な視野で組織のデジタルトランスフォーメーションを推進することに重点を置きます。

「IT 化」は、IT 機器やシステム、ツールや仕組みなどを導入することで会社の生産性向上を目的とするのに対し、DX はその IT 化を手段として、ビジネス モデルそのものの変革を行うものです。つまり「IT 化」は手段であり、「DX」は目標です。

IT化は、業務効率化・コスト削減など、いかに従業員の生産性を上げるかという「How」の部分に焦点をあてています。一方で、DXは、事業・サービス・商品の変革など、お客様に何を提供するかという「What」の部分に焦点をあてています。

また、「IT化」は局所的な変化であることに対して、「DX」は大局的な変化であるととらえることができます。